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雑談しようよ

バンタンを浴びることでしか癒えない傷がある

お久しぶりです。

先日ついに前職をクビになり、半年休んだしそろそろ転職活動でもするかと始めたはいいものの、全然働きたくなくて心折れた者です。なのでもうしばらく無職。もしかして会社員向いてないのでは…?と思い始めているのだけど、それはまた今度ちゃんと文章にしたい。

 

今日したいのは推しの話。

 

それは鮮烈な“デビュー“だった。

強めのキック音から始まり、画面には長髪の青年が現れる。妙に尖った印象の顔の青年は綺麗な発音で英語の歌詞を歌い始め、くるくると切り替わる画面には他のメンバーが映ったり映らなかったり。踊ったり格好つけたりの彼らを眺めていると3分のMVはあっという間に終わった。

 

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これが私が初めてちゃんと防弾少年団を見た日。Butterをリリースした日だ。その日は自宅で仕事をしていて、妹から強く勧められていたことを思い出し、仕事の合間に見た。一度見て3分では物足りず、もう一回、もう一回とリピートを繰り返していたら結局1日中MVを流しながら仕事をすることになった。

 

そこから転げ落ちるように彼らの沼にハマり、通勤時は彼らの過去作を聴き、ビハインドや古参の考察を見ながら彼らの人柄を知り、毎週火曜日は彼らの冠番組であるRun!BTSを見るのが習慣になった。

初めは全く見分けがつかなかったメンバーの顔がわかるようになり、MVで見た尖った顔の青年がジョングクであることを知った。私はジョングクを推すことにした。

彼はメインダンサーでありメインボーカルでありハンサムラインだから、いわばグループのセンター、戦隊ヒーローでいうレッドである。そのせいか、ジョングク推しであることを言うと意外と言われることが多い。私もレッドよりはブラックを推したいところだけど、パフォーマンス中は気がついたら彼に目がいってしまう。

彼を推すことにした理由は顔とパフォーマンスの良さもあるが、いちばんはButterのMV撮影前、顔が浮腫まないように5日間食事をせず水しかとらなかったということ。そのままでも十分なスペックを持ちながら努力を惜しまないストイックさに推さずにはいられない。MVの顔が妙に尖っていたのはそのためだった。(リリース後の会見ではしっかり顔がふくふくになっていたところもかわいい。ジョングクは食いしん坊なので。良)

 

推し始めて少し経つと、自分がButterから入ったど新規であることが恥ずかしくなった。いくら新規といっても大抵はDynamiteから入っているファンが多い中で、Butterから入るのは流石にミーハーというか、マーケティングでいうレイトマジョリティすぎる。ダサ。

でもそんな劣等感さえ彼らは忘れさせてくれる。デビューから応援したかったというファンに向けて言った次男ユンギの言葉、

「最初から一緒にいなくても、毎瞬間デビューみたいだから、残念がらないでください。みなさんが始めて僕たちと向き合う時、その時がデビュー日になるから」

そんな訳で、私の中の彼らのデビュー日は2021年5月21日となった。

 

ただ、推しているうちに何度か彼らから距離を置きたいと思うこともあった。理由は色々ある。供給量の多さについていけなくなることや、ファンダムの大きさ・民度の低さにうんざりすること、自分が推すことで彼らの人生を狂わせているんじゃないかと不安になることもあった。私1人がどう行動しようと彼らには何の影響も及ぼさないことはわかっていても。

彼らが国連でスピーチをしたり、大企業の広告塔になったりすることは、私とそんなに年の変わらない彼らが、より権力を持つ「大人たち」に利用されているように感じる。表紙に「BTS」と付けておけば何でも売れるからと、今では公式じゃない彼らのムック本や雑誌が無限にある。「大人たち」が自分の思い通りに物事を進めるために、私腹を肥やすために、彼らの顔や名前が勝手に使われる。そしてそんな風潮を作っているのは、私を含めたファンを名乗る人たちだ。生身の人間を推すことは、彼らを搾取することにつながるんじゃないかと思うとゾッとする。彼らは純粋に音楽をやりたかっただけなのに。

 

うつ病になるとますます彼らを推すことが辛くなった。彼らがコロナに感染したり怪我をしたりするたびに、自分が代わってあげられたらと泣いた。彼らが苦しむくらいならその苦しみを全部私が引き受けて、一緒に死んでしまえたらいいのにと思っていた。本当は自分自身のことで手一杯な時ほど、大切な人たちの苦しみが気になってしまう。

 

BTS用のTwitterInstagramのアカウントを見なくなった。VLIVEも過去のRun!BTSもビハインドも見なくなった。ソウルとラスベガスで行われたライブも見なかった。まだ1年も経ってないけど卒業しようかなと思っていた。

 

でも、どうしても彼らの元に帰ってしまうことがある。漠然とした不安に襲われる時、急な落ち込みでパニックになりそうな時、自分自身が嫌になる時、考えるのを強制的に止めるのに彼らを鑑賞するのは効果的だった。部屋の電気を消して、テレビをYouTubeに繋ぎ、視界には彼らしか映らないようにしてひたすらパフォーマンス動画を見る。その間だけは自己嫌悪から離れていられる。

いちばん好きなのは、国連本部で披露したPermission to Danceの動画だ。彼らが政治利用されてるんじゃないかとかそんな私の妄想をよそに、笑顔で歌って踊っている彼らの姿に救われる。全員オーソドックスなスーツ姿というのもいい。そしてあんなに楽しそうなのに、室内の映像は夜中の2時3時まで何度も撮り直したというから本当に。尊。(走ってもスキップしても歌声がブレないジョングクも。尊)

 

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最後にもうひとつだけユンギの言葉を紹介する。

「(好きなことを長く持続する方法は)あまり好きにならないようにすることですね。好きすぎると長くできません。(中略)愛しすぎると、それゆえに諦めなければならない時が来るから。ある程度、適切な距離を置けば、腐らずに長く続けることができます。好きな対象に意味を与えすぎると辛くなるんです」

これはユンギが、仕事であり好きなものである音楽についてインタビューで語った言葉だけど、推し活にもあてはまる。私は今くらいの距離感で、できるだけ長く彼らを推していければいいかなと思っている。

 

 

昨日はButterのリリース日。出会って1年を記念したくてこの記事を書いた。(本当は昨日のうちに書き上げたかったけど低気圧にやられて無理だった)

彼らに届くわけはないけど、どうか彼らがいつまでも光の中にいられますように。

いつもありがとう!!!美味しいご飯お腹いっぱい食べていっぱい寝て、いつも健康でいてね!!!!来月のカムバ楽しみにしてる!!!!!!!!サランへ!!!!!!!!

 

 

 

 

(おまけ)

人間の脳は、美男美女を見るとドーパミンがドバドバ出て、お金をもらった時と同じくらいの快楽を得られるらしい。つまり、美しい顔を見られることは人間にとって「報酬」なのだ。また、動きの揃ったダンスを鑑賞すると、ドーパミンの他、セロトニンやエンドルフィンなどの幸せホルモンが分泌されることが科学的に確認されてるとか。だから私たちがアイドルを推してしまうのは、もう人間の性としか言いようがない。

 

あと色々カッコつけて書いたけど、彼らを眺めている時の私の頭の中は、

「ジンくんが楽しそう!幸!」「ユンギのラップの良さ!」「ホソク今日も美しい!」「ナムジュンの色気…」「ジミンちゃんの骨盤の小ささ羨ましい〜なりて〜」「テテの顔面の強さ!」

「ジョングク!!!!!!!!!!!」

こんな感じ。

自分が何者であるかを気にせず、ゼロの状態でいられる。これこそが真の幸せの姿、ウェルビーイングである。