私の身体はだれのもの

先週、先々週の躁状態のような時期が過ぎ、浮かれ気分が引いてイライラだけが残った。うつ病が躁鬱病に移行したのだと思っていたが、ただのホルモンバランスの乱れだったことを今日生理が来て気づく。自分に生理があることをすっかり忘れていた。

うつ病による抑うつで気分は下がり、生理前にはイライラし、低気圧が来れば身体は重くなり判断力は鈍る。ままならない身体。自分の意思だと思っていたものは本来の自分の意志ではなく、自分の体だと思っていたものさえ自分で思うようにならない。世の中の人はみんなこれを私と同じように抱えながら、社会に出たり、家庭を築いたりしているということ？精神力が強靭すぎない？

今まで自分が下した判断のうち、体調に左右されない「本当の自分」が下した判断は一体どれくらいあるんだろう。これから先の人生で何回体調や外的要因によって判断を誤るんだろう。「正しくありたい」という信条は、人間として生きる自分にはあまりにも重すぎるのかもしれない。

「自分の人生を生きなさい」といろんなところで言われるが、「私の」人生などこの世に存在するのだろうか。何を成しても結局、社会の、時代の、環境の産物なのではないか。確固たる「私」などこの世に存在はしないのではないか。

今の私の中には2種類の私がいて、先週、先々週は躁の私がハンドルを握っていた。だからいろんなところに出かけられたし、勢いで先々の予定も立ててしまった。それを鬱の私は不安そうに見ている。こんなに予定を詰めてしまって大丈夫だろうか、自分にこなせるだろうかと思うが、ハンドルを躁が握っている間は動けてしまう。動けるから自分でももう大丈夫、ひとりで立っていられると思い込んでしまう。周りに当たり散らし傷つける。

ただ、いつ鬱にハンドルが移るかはわからない。誰かに甘えたくなった時には、もう周りには誰もいないかもしれない。

でも私にできることは何もない。私はただ、躁と鬱の私が成すがままに動くだけ。その2人の意思決定の結果を一身に引き受けるだけ。