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雑談しようよ

「地球がまわる音を聴く パンデミック以降のウェルビーイング」を観た話

森美術館でやっている「地球がまわる音を聴く パンデミック以降のウェルビーイング」を観た。

その中に、男性による女性への暴力、DV、力と支配をテーマにした作品群があり、「家父長制を食べる」という映像作品やDV被害者・加害者へのインタビュー映像などで構成されている。

 

ブースの中には鑑賞者が自由に意見を書ける紙が置いてあり、会期中に随時作者がブースの壁にプリントしていくという。私が行ったときもいくつか鑑賞者の声が掲載されていた。

 

その中の一つに

「男性が悪者扱いされていてとても不愉快だった。二度とみたくない(61歳男性)」

というコメントがあり、仰天した。

フェミニズム的な意見・運動を見た時に中高年男性がもつ典型的な意見そのままだったからだ。しかも、意見を書き込む紙はただのA4の白紙で、年齢や性別を書く欄などないのに、わざわざ61歳男性と書いてあるところが更に疑問だった。ネタかと思った。

 

その男性は、自分は何も悪いことをしていないのにこんな不当な扱いをされていると感じたのだろうか。でもそれは、世の中に生きる全ての女性も同じではないか。何も悪いことをしていない、ただ女性に生まれたというだけで、男性に力では勝てず、パートナーシップの中では常に下に見られてきた。「家内」「奥さん」という言葉が表すように、常に家の中の奥に押し込められ外に出ることを禁じられてきた女性たち。それをしてきた男性たちは本当に「何も悪いことをしていない」のだろうか。

60代男性という家父長制の頂点にいる人がこれまで得てきた特権が、何を犠牲にしてきたのか。彼らが高みの見物をしている足元で、誰が踏み付けにされているのか。

それを考えてほしいというだけなのに、こういう意見は本当に届いてほしいところには届かない。

 

展示を見終わった後、紙と鉛筆を手に取り、私も心ばかりの意見を書き残してきた。

私の意見が選ばれて作品内に掲載されるかどうかはわからないし、「二度と見たくない」という61歳男性の目に触れることは決してないんだろう。でもこれを読んで、作者に味方がいると感じてもらえたらと思う。敵に正面から向かって行ってもダメなら、結局私たちは女性同士で連帯していくしかない。声を上げ続けていくことしかできない。

 

とりあえず私は、結婚した友人のパートナーは絶対に「旦那さん」「ご主人」「奥さん」と呼ばないようにする。どんなに口馴染みが悪くても「夫さん」と「妻さん」でいく。今ここに宣言する(本当は性別も区別しないような言い方が欲しい。「お連れ合い様」という言葉があるけど、耳馴染みがなさすぎて使いこなせなさそう)。

草の根運動もいいところだが、言葉の力は強い。一方をご主人と決めてしまったら、もう一方は自動的に付き従う者になってしまうので、そんな呪いは絶対にかけない。

私たちの世代でこんな言葉も制度も全部滅べばいいのにと思う。

 

 

フェミニズムを勉強すると、自分がどんどん男性にとって「めんどくさい女」「大袈裟な女」になっていくの、わかってるし、年齢も年齢なのでうわ〜〜〜と思うが、そもそも女性の権利の話して「めんどくさい」と思う人とは関係持ちたくないし、でもこの日本でちゃんとフェミニズムを理解してる男性がどれだけいるかっていうことを考えると自分で自分の首を締めてるだけな気がするし、いやでも私別に男性とパートナーシップ結ばんでいいしな?と思うし、いやそんな悠長なこと言ってられるのは今だけで未来で後悔するかもとも思うし、そもそも「男性にとって」めんどくさい女って何?なんで常に男性から評価されること意識せんといけんのん、私は私じゃボケェとも思うし、は〜〜〜〜〜〜〜

このモヤモヤは次の機会に持ち越しです)